テロル の 決算。 〈『テロルの決算』三十年後の終止符〉
完璧な瞬間 『テロルの決算』 (沢木耕太郎 著)

沢木耕太郎「テロルの決算」で描かれた浅沼稲次郎の暗殺

二矢が初めて赤尾の街頭演説聞いて震えを覚え、その二日後愛国党の本部を訪ねている。 ----- 実はこの本を読んでいて、ある曲が頭から離れなかった。 エピソード [ ]• 日比谷公園で排英市民大会を主催し、首相官邸に押しかけていったともいわれる。 『旅の窓』幻冬舎(2013年)のち文庫• 本書についてご興味を持たれた方は ぜひ作品を手に取ってみて、 あなたなりの答えを見つけて頂きたいです。 『銀の街から』朝日新聞出版(2015年)のち文庫• 「台湾は中国の一部であり、沖縄は日本の一部であります。 山口二矢は胸の前で刀を構え、メガネがずり落ちた浅沼稲次郎に向かってさらに一撃を加えようとしている。 文字通り「政治」を行う立場としての彼は、社会の波に押され、次第に理想から遠ざかっていくことになる。

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(2ページ目)〈『テロルの決算』三十年後の終止符〉
完璧な瞬間 『テロルの決算』 (沢木耕太郎 著)

いい時代に生まれていた。 警戒する警備陣の 隙をつくように、ひとりの少年が壇上に駆け上が った。 それが、二人の人生を丹念に追いかけたこの秀逸なノンフィクションを手にしたことで、褒められたものではないとしても純粋で、一途な少年の姿を知ることができた。 途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。 また、浅沼も自分がテロで命を落とすことになるとは、少なくともさほど意識はしていなかったであろう。 知られざる人々の知られざる物語 今回ご紹介する中でもややマイナーな本作。

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楽天ブックス: テロルの決算

中国での「帝国主義発言」も、また戦後の保守政党との対峙もまた彼の人生における「決算」の仕方であったに違いない。 それは彼が彼 なりに、この国を思った真っすぐさが感じられるからだろう。 一見してばらばらの短編に共通しているのは 普通なら見向きもされないような人達の元へ 沢木氏が実際に赴いて話を聞き、 作品に生き生きと写し取っている点です。 もし、山口二矢が生きていたら、やはり「楽しいこともあった」のだろうか……。 二矢には朧気ながら敵が見えはじめていた。

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沢木耕太郎「テロルの決算」で描かれた浅沼稲次郎の暗殺

昭和元年(1926)単一無産政党として、労働農民党が結成されるが、まもなく社会民衆党(右派)・日本労農党(中間派)・労働農民党(左派)の三派に分裂した。 二矢が大日本愛国党に入党する引金になったのは、兄・朔生の逮捕だという。 「そう……楽しいこともあったかもしれないな」 私は中村忠相のその言葉を前にしてふと立ち止まった。 続きが気になる方は、 ぜひ第一巻を手に取ってみてください。 第19回 () 「不眠の都市」 ・ 「昭和が明るかった頃」• 山口二矢と同じようにそうした仮定を受けつけない夭折者がもうひとりいた、と。 肉体がそれをおぼえてしまうと、忘れるわけにはいかない。

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『テロルの決算』「七生報国天皇陛下万歳」社会党委員長刺殺事件を30歳沢木耕太郎は書かねばならなかった(エキサイトレビュー)

では「大小(タイスウ)」というサイコロ賭博に魅せられ、あわや……。 私は、取材の過程で、山口晋平に中村忠相を紹介してもらい、その中村忠相の口利きで医師の梅ヶ枝満明と会うことができていた。 それによって、かならずしも多くない収入にもかかわらず、 登りたいと思う山にスポンサーなしで行くことができるのだ。 自決を決心していた二矢は、その時力を込めて短刀を引けば、自決できなくも無かったが、その場合は刑事の手はバラバラになることは明確であった。 あくまでも冷静に、しかし激しく、二人の人生が交錯したその一瞬と、そこに至るまでの二人の人生を描き出すことに成功している。

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テロルの決算

第18回 () 該当作なし• それについて沢木氏は、 著者あとがきでこのように書いています。 以後、浅沼は軍部による戦争政策の支持者となる。 だが、その倹約は、 無意味な吝嗇、ケチというのとは違っていた。 そして、彼が歴史を動かしてしまったのも事実でしょう。 連日新聞を賑わすテロは、最早世界の日常になった。 「十ルピー」 物乞いに金額を指定されたのは初めてだった。 いや、心の奥深いところには、 死を覚悟で「絶対の頂」に向かって 一歩を踏み出してみたいという思いすらある。

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『テロルの決算 (文春文庫)』(沢木耕太郎)の感想(38レビュー)

午後八時の点呼で部屋の中で天井からぶら下がっているのが発見された。 彼は17歳であった。 夕陽を眺めながら、しばらくそれぞれの思いの中に入っていたあとで、私がふと訊ねるでもなく口に出した言葉があった。 国家組織の再編成を行い之を通じて国民指導の任に当り、職分奉公の精神に基く大政翼賛の政治を顕現するため、真に挙国的にして革新的なる政党たらねばならぬ。 それを暴力をもって排除した少年を英雄視することは民主主義の冒涜であると感じます。 確かに、夭折した者には、それ以上の生を想像させないというところがある。

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沢木 耕太郎著 『テロルの決算』 : 私の引き出し

人間とは何か、考えさせられる一冊です。 しかし現在浅沼委員長はもはや故人となった人ですから、生前の罪悪を追及する考えは毛頭なく唯故人の冥福を祈る気持であります。 即ち、なぜ善人の老政治家は、少年から命を狙われることになったのか。 『ポーカー・フェース』新潮社(2011年)のち文庫• つまり、これが「決算」と言うことです。 ぜひ多くの方に読んでいただきたい一冊です。

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